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相澤病院の状況

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厚生労働省が二次医療圏ごとの地域ビジョンを策定し、それに基づく地域医療計画により病床機能分化を測っていこうとしている以上、自病院が存在する二次医療圏の実態と今後の医療需要を把握することが経営戦略を把握することが重要である。

相澤病院が存在する松本二次医療圏の状況を述べる。

国際医療福祉大学の高橋泰教授の分析によれば、この病院がある松本二次医療圏は人口43万人、面積1,869平方k㎡、人口密度230人/平方k㎡である。「周辺から患者を数多く受け入れており、人口当たりの偏差値は49(一般病床54、療養病床43、精神病床50)、総医師数が61(病院勤務医数63、診療所医師数55)、総看護師数52、全身麻酔件数59と、急性期医療が充実しているが療養病床や回復期病床が少ない。2010年から2035年の総医療需要が2%増、0~64歳の医療需要が22%増、75歳以上の医療需要が30%増であることから、急性期病床の一部を積極的に後期高齢者に対応する療養病床や回復期病床に転換する必要がある」という提言がある。

経営戦略を決める上で重要なことは、自病院の等身大の姿をしっかり把握することである。

相澤病院の入院患者像をDPCデータで分析し、必要急性期病床数をおおよそ推移した結果を述べる。

このような値域基幹病院は、従来一般病床という病床区分の中で地域ニーズに応じた急性期入院医療を展開してきた。このため急性期患者ばかりで病床が埋められているわけではなく、急性期以外の患者も入院している。

そこで、当院における急性期患者の必要入院病床数を明らかにすることをDPCデータにより試みた。

急性期医療の定義は難しいが、急性期の期間をあえて定義するのであれば、入院医療を要するイベントの発生から状態が安定するまでの一定期間として考え、投入医療資源が症状安定後の資源投与より投与量が多い期間あるいはDPCにおける入院期間Ⅱまでとするのが妥当ではないかと思われる。

Global Health Consulting(以下GHC)が所有するDPCデータから、「手術なし症例」については、各DPCコードの入院期間Ⅲの平均資源投入金額を入院日から連続して超えている日数を急性期として定義し、また「手術あり症例」については、症例数が減り始め、症例数が90%になった時点までの日数を急性期と定義することで相澤病院のDPCデータと比較を行い、相澤病院に必要な急性期病床を試算してみた。

この想定に基づいてこの病院における入院患者の病期の分析をGHCに依頼して行った。

相澤病院が所有する2012年1月から2012年12月までの12,093症例より、相澤病院にて症例数の多い25のDPCコード(14桁)を抽出した場合、全症例の32.1%に当たる3,887症例が抽出される。

この3,887症例をGHCが所有しているDPCデータより計算した急性期日数に当て込むと、急性期延べ日数は29,900日となり、急性期に必要な総在院日数を抽出するため、「29,900日/32,1%」で計算を行うと93,023日となり、相澤病院にて必要な急性期病床数は255床(93,023日/365日)と試算される。

DPCでは14桁で構成される診断群分類が2,927コード存在するが、そのうち2,241コードに包括点数および入院期間が設定されている。

入院期間Ⅱ(50%タイル値)までの日数を急性期と定義し、相澤病院の急性期必要病床数を試算してみた。

相澤病院のDPCデータを用いて、「Σ(各DPCコードにおける期間Ⅱ×症例数)/365日」にて計算してみると、相澤病院にて必要な急性期必要病床数は、431床となる。ちなみにGHCが所有する665病院237,941床のDPCデータで計算した場合は153,523床(全病床数の64,6%となる)。

さらにこの数値を全国のDPC病院1,496病院、474,981床に換算した場合は306,465床64,5%となる(この計算方法は、比較的容易に計算できるが、急性期と思えないDPCコードが含まれること、また出来高DPCコードに対しては対象外となってしまうことが欠点に挙げられる)。

医療系コンサルタント

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