医師の情報サイト:プロの病院経営 医療系コンサルタントが執筆しています。

病院経営と病院管理の違い

main

ここであらためて,病院経営と病院管理の違いをまとめておこう。

両者は区別せずに用いられているケースも見受けられる。

さらに細かく,現場マネジメント,事業の管理,事業の経営,地域経営の4つのレベルに区分して考えることも有益である。

経営は,理念から導かれた的確な使命を果たすべく,客観的環境を踏まえた市場ポジションの選択,そこに立脚した中長期目標を実現するための戦略の策定と実行指揮を意味する。

問題点を発見しそれを意思決定課題に組みなおす力という側面から見てもよいだろう。

より積極的には,目標を「経営イノペーション_に置く意気込みの程度も戦略決定を左右する。

別の視点から見れば,経営者のプロフェッショナルカとは,事業リスクの把握に基づく選択と捉えることもできる。

一般産業では,ビジネスリスクが高い分野に乗り出す理由は,「期待リターンが高い」がゆえという場合が多い(ただしリターンが実現しない可能性も高いが)。

営利ビジネスにおけるリターンはROI(投資収益率),ROA(総資産利益率)などで測られる。

これに対し医療の世界のリターンについては,事業成長,優れた従事者の獲得,設備の更新,組織の名声,経営者や従事者の満足感などが代表的な指標と考えられる。

反対にビジネスリスクが低い場合は安定的リターンがセットになっている場合が多い。医療分野は社会保険料や税を原資とする以上,「ローリスクでありながらハイリターン」という組み合わせの継続は難しく,
仮に短期的にそうであったとしても,該当する診療分野の診療報酬水準低下要求がなされる事態に結びつく。

その点,ビジネスリスクの低さが,すなわち制度リスクやポリティカル・リスクも低いことかどうかは常に注意しなくてはならない。

医療系コンサルタント

Comments are closed.

Post Navigation